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 2014年に北海道旭川市で「宿レトロハウス銀座旭川」という簡易宿所ができ、その後2020年に用途変更し、東京都杉並区下高井戸に「電気神殿メタコイノン」という宗教施設を設立。2026年に中央区日本橋馬喰町に移転。前者は主にコミュニティ空間としての水平方向、後者は目に見えないものへの接触という垂直方向に向かった。

 この神殿は、「モノ」より「コト」を素材として制作され、「精神」「建築」「宗教」のちょうど真ん中のスペースとして運営している。また「電気教」という宗教が元になっており、もうすでに電気を使っている人は皆入信しているため、勧誘は一切しない。

 ギリシャ四元素(地水火風)から電気に近づける行為(過去志向型アプローチ)と、電化製品を自然物(川、山、海、空など)へ近づける行為(未来志向型アプローチ)の両方を行い、そのあいだの「現在」(今という祝祭)の電気っぽさを体感する空間を目指している。

 世界の中で自己を見い出す方法として、電気や電波を用いた方法が一般的になりつつある。それは、スマートフォンで他者とコミュニケーションをとり、インターネットで社会的な情報を得ていることからもわかる。もう電気や電波なしでは生きていけない。電気への信仰が良いとも悪いとも思っていないが、今実際に電気を日常生活の中で意識せずに、当たり前のように利用している。

 私は、毎年お正月に変電所で初詣をするようになった。あと100年もすれば、大部分の人が神社ではなく、変電所や発電所に行き、手を合わせるのか、スマホをかざすのか。機械人間である私たちはどのような存在として、死へ向かって生きていくのだろう。

「メタコイノンとは、自己と他者、主観と客観の両方が分かれる以前の場所」(クローンフェルト)のことです。

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            電気神殿メタコイノン 管理人

電気神殿メタコイノンとは

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