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Ἥφαιστος会を終えて


2022年度の神殿の定例会が終わった。プロメテウスが盗んできた火を神様にお返した。結果的に神棚を燃やすことになったのだが、「さすがに物騒」「それは罰が当たる」と遠くから声が聞こえる。幻聴だろうか。そんな中、神棚の構造を形成していた木々たちはゴウゴウと火で燃えていき、煙になって空気に舞い上がっていた。神棚内の納められていた御神体こと、水晶体がとうとう目で見える所に姿を現した。3年前にとある宗教者が儀式として、電気の神様であるタケミカヅチと、首都圏の主要な変電所(新豊洲、新野田、新木更津、房総、新秦野、新飯能、新所沢、新京葉、新古河、新坂戸、新多摩)の御霊を、白い水晶体に込めてもらったことを、ふと思い出した。その水晶体の色が、白ではなく黒であったのだ。なぜ白かった御神体が黒くなったのか。想像してみてほしい。本当にタケミカヅチが御神体に入ったからか、この神殿があまりにも邪悪だったからか、逆に純粋で綺麗なものだったからか、化学反応が起こったからか、燃えて焦げただけなのか、現時点で無数の可能性があり、それを同定することができなかった。しかし、10-20分ほど経ち、トングでその御神体である水晶体を触ってみると、簡単に水晶体がバラバラにほぐれていった。その瞬間、黒い水晶体が瞬く間に、白い水晶体に変わっていくではないか。これは神秘的であると思ってしまうが、科学的知識があれば、これはこうだと理由がわかるのだろうか。一方で、この一連の現象とそこに居合わせた人たちとの関係は、何よりも形を定義しにくい。儀式なのか、遊びなのか、それとも神との交流か、単なるタンパク質の変容か、お持ち帰りの思い出は、すぐに消えるか、また同じような状況でフラッシュバックするのだろう。後で気づいたのだが、たまたまだけど、第四土曜の定例会、この日は3月25日で電気記念日だった。


とりあえず、焚火の会が終わり、神棚は燃えて、金属でできた屋根だけが残った。神道からたくさんのことを学んだ気がするので、2023年度からは、ユダヤ、キリスト、イスラム教についての考察を進めていきたい。

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